浅田真央 グランプリファイナル2008 フリー

2008年韓国の高陽市(Goyang City)で開催されたグランプリファイナル(ISU Grand Prix Final 2008)、日本代表-浅田真央(Mao ASADA)のフリースケーティング演技の動画です。


Date:2008年12月13日
曲名:アラム・ハチャトゥリアン 「仮面舞踏会」 
(Masquerade by Aram Khachaturian)

技術点:64.57
構成点:59.60
減点:1.00
合計:123.17

B003WJY67OThree Suites
The Tchaikovsky Symphony Orchestra

韓国・高陽市開催、ISUグランプリファイナル2008の出場選手&日程、結果。女子シングルは浅田真央が優勝、中野友加里5位、安藤美姫6位。男子シングルはジェレミー・アボットが優勝、小塚崇彦2位。

(日本語)

(韓国語)

SBSアナウンサー ぺ・キワァン(男性) 以下「ア」
SBS解説委員   パン・サンア(女性) 以下「解」

「ア」 日本の浅田真央です。今年18歳、162cm、コーチはタチアナ・タラソワ、グランプリシリーズ4次大会で2位、6次大会で優勝、今年の四大陸大会、世界選手権優勝、グランプリシリーズ2シーズン連続準優勝、振り付けはタチアナ・タラソワとシャネタ・コーラ、今日のフリーの曲はアラム・ハチャトリアンの仮面舞踏会です。

(演技始まる)

(3A-2T)

[ア」 トリプルアクセル

「解」 はい

「ア」 トゥループ

(3A)

[解」 反対の方向から2番目のトリプルアクセル

「ア」 右足の着地

(3F-2Lo-2Lo)

「ア」 トリプルとループ、ループ

(Fの転倒)

「ア」 おぉっ

「ア」 次の課題は一応ルッツで構成されてますね。

「解」 トリプルトゥループから変わりにルッツを配置しました。

(3T)

「解」 あーっ、トゥループに変えましたね。

「ア」 シングルジャンプ、トリプルトゥループ

(演技終了)

「ア」 日本の浅田真央選手の演技でした。1度の転倒がありました。

「解」 そうですね。

「ア」 アクセルジャンプは良かったです。どの様に見られますか?

「解」 一応、この選手とキムヨナ選手が構成した基本点数は仮にルッツを配置した時、63.65で同じなのですが、今、トゥループに変えたために61.65です。2点下がるのですが・・・

(準備するキムヨナ選手の映像)

「ア」 キムヨナ選手が現在競技場に入って来ています。

「解」 キムヨナ選手、準備しています。

「解」 一応トリプルアクセル2度跳んでも、基本点数ではキムヨナ選手より低いために、加算点がどちらに多く付くかの戦いと見る事が出来ます。1度のミスがあったので・・・

「ア」 そこで減点があるでしょうし

「解」 はい

「解」 もう1度見てみましょうか?

(スローモーション)

(3A-2T)

[ア」 トリプルアクセルここでダブルトゥループ

(タラソワコーチの映像)

「ア」 気がほとばしっていますね。

(3A)

「解」 2番目のトリプルアクセルですね。

「ア」 右足の着地

「解」 少し回転が足りないですね。回転が?していて・・・

(3F-2Lo-2Lo)

「ア」 ループまで

「ア」 スパイラルシークレンス

(Fの転倒)

「ア」 ここで右足?

「解」 最後のスピンの前の直線ステップ

「ア」 最後まで最善を尽くす姿です。

「解」 そうです。
前日もそうでした。ダウングレードに対しては本人は特に気にしていないと言っていましたね。次はもっと高めればいいと考える選手です。

「ア」 たぶん、明日やろうと言うのでしょう。

(キス&クライの場面)

「ア」浅田真央選手の姿です。今年18歳、今年四大陸大会でここに来て優勝して、(今日は)キムヨナ選手と大韓民国で対決する事になります。

「解」 いつもコンビネーションジャンプ、ループジャンプでとても多いプリロテでいつもダウングレードをうける、そんな傾向があるのですが。

「ア」 昨日、回転が不足な事をさっき準備して紹介しましたが・・・さあ、判定が出るでしょう。
タラソワコーチがよろこんでいますが・・・

「解」 タラソワコーチ、性格がきついですね。真央選手が練習した時、近くに行ったのですが、ずっと(多分嫌な)視線を感じて席をはずしました。

「ア」 お客さんなので喧嘩する事出来ないでしょう。
浅田真央選手、小塚選手との一緒の話の内容を見たら、とてもプルコギが好きだと言う事です。

「解」 とても好きだと言う事です。

「ア」 それでアメリカで2時間もかけて行って韓国食堂で食べると言うのですが、(韓国で)たくさん美味しく食べて行かれるといいですね。点数が発表されます。123.17・・・

「解」 フリップだけがダウングレートされてトリプルアクセル2つは認定されて、2番目は、あーっ、1.4も加算点をもらっていますね。

「ア」 フリップだけー1、残りはGOEで全てプラス点があります。

韓国SBSの和訳は韓国在住のAnko様にご協力してもらいました。Anko様ありがとうございました!

(イギリス英語)

解説:Nicky Slater

次に滑るのは、浅田真央さんです。2007年世界選手権2位、今年の世界女王、また、四大陸にも優勝しましたし、2年連続で日本選手権の勝者でもあります。パリでのボンバール杯で2位、NHK杯では1位でした。この地域では、韓国と日本の女子選手たちに大きな期待がかかっています。今大会は大盛況です。

さあ、どんな演技を見せてくれるでしょうか。現在2位、浅田真央さんです。

(曲が始まる)

(3A+2T)この上ない出だしです。トリプルアクセル、エッジを維持したまま続けてダブルトウループ。トリプルアクセル、エッジを維持したまま続けてダブルトウループ、コンビネーションにするために付け加えました。

(3A)スピードがあるうえに、柔らかな着氷でした。二つ目のトリプルアクセルです。

(3F+2Lo+2Lo)トリプルフリップ、ダブルループ、ダブルループ。ジャンプしながら踊っているようです。

(3S)美しく、柔らかなトリプルサルコー。

(3F)(3T)(2A)トウループ、ダブルアクセル。フリップだけが忘れられました。

(曲が終了)

ワーヲ、何というパフォーマンスでしょう。

タチアナ・タラソヴァが今彼女のコーチです。タチアナは、多くの有名なアイスダンスの選手たちを指導してきました。ここでは、焼けるような熱い気持ちが入っています。
ステップ・シークエンスは曲を良くとらえていて、ジャンプでさえ音楽に合わせて踊っていました。最後のスピンも実に正確で難度の高いものです。すばらしい振り付け(コリオグラフィー)です。

見た目はソフトできゃしゃな東洋の少女に、壮大華麗な音楽、アラン・タペチュリアンの仮面舞踏会を演じさせるなんて、誰が想像したでしょう。初めて見たときには、可能だとは思いませんでした。彼女には荷が重すぎると思いました。彼女のスタイルではないし、冒険過ぎると思いました。でもそれは間違いでした。彼女は、大舞台で立派にやっていけます。

(演技のプレイバック始まる)素晴らしい演技です。フリップでは失敗しましたが、それ以外は完璧です。大きなアクセルです。コーチからの声援は不可欠です。飛ばないと承知しないわよ。手を抜いたりしたら承知しないわよ。これがフリップです。初めのほうのフリップです。ジャンプの部分のコリオグラフィーは、音楽がもっとやれと要求しているようです。それは、フギュアスケートの演技にダンサーの視点を持ち込んだものです。演技の後半で、少し集中力に欠けた場面です。しかし、彼女はすぐ立ちあがり、この直後に次の3回転を決めました。この最後のステップ・シークエンス、内容が実にすばらしい。演技に傾倒していて、最後までエネルギーが途切れない。細部にまで神経が行き届いているます。ステップがレベル3、最後の二つのスピンがレベル4です。これこそが、世界女王の演技です。この地域では、多くのエキサイティングなことが
日本と韓国の選手たちに起こっています。今日もソウルに新しいスケートリンクがオープンしました。そこには、大人用の大きいリンクと、子供用の小さいリンクがあります。みんなが、屋外でのスケートを楽しんでいます。

ありがとう、タチアナ。今年のグランプリの中継をしてくれてありがとうと言っています。どういたしまして。ファイナルに至る6つのイベントにおいて、すべての選手を放送できるのは、実に光栄なことです。さあ、点数はいくつでしょうか? 185.56が、今年3月の世界選手権で優勝した時の総得点でした。 185点…さあ得点はどうでしょう。きっと高得点のはずです。転倒で、1点減点です。総合で1位です。世界選手権の時より3点高い。すばらし演技でした。

イギリスEurosportの和訳は77様にご協力してもらいました。77様有り難うございます!



(ロシア語)

(解説なし 別角度)

(ドイツ語)

浅田選手は東京で行われた先のNHK杯でトリプルアクセル2回を飛び、2回目はコンビネーションジャンプでした。あとから2回転にダウングレードされましたが。さて今日はどんなことをしてくれるでしょうか。

(1回目のトリプルアクセル後)疑問の余地のないトリプルアクセルです。クリーンで加点対象になりうるジャンプでした。

(2回目のトリプルアクセル後)素晴らしい!少し引っかかったようですが、これは認定されてしかるべきと思います。浅田選手、強力な滑り出しです。

(フリップの失敗の後)うう・・浅田真央選手でさえ、この三回転フッリップのように失敗することもあります。踏み切りの時点からうまくいってませんでした。

(演技終了後)

さて視聴者のみなさん、2008年春から彼女のコーチとなったタチアナ・タラソワさんの拍手と、ここ韓国の会場につめかけた多くの観客の喝采に迎えられ、おそらく我々は女子フィギュア史上、最も優れたフリーの演技を目の当たりにしたと言えるのかもしれません。

2つの3Aは本当にセンセーショナルです。80年代に活躍したジャンプの天才、伊藤みどり選手ですら、私の知る限り跳んでいません。1つのプログラムでアクセル2回を、しっかりと決め、しかも1回はコンビネーションで・・・NHK杯とは違い今回は2つとも認められるでしょう。素晴らしいフリーの演技でした。芸術的にも非常に高いレベルだったことは、誰の目にも明らかです。タチアナ・タラソワさんの特徴が出ています。浅田選手は大きく一歩前進しました。

(ここでタチアナさんと抱き合うシーン)

そして勝利はどうやらキムヨナ選手と浅田真央選手の2人に絞られてきたようです。そして第三位の座をめぐってほかの選手が争うという構図です。

しかし浅田真央選手でもミスをすることは、三回転フリップで見たとおりです。彼女のグランプリ初戦エリック・ボンバール杯でもミスを連発してジョアニー・ロシェット選手に敗れたことも思い出されます。その結果にも驚きましたが、多くのミスをして意外なほどの脆さを見せたことにも驚きました。しかし、ここではまるで人が変わったようです(NHK杯でも既にそうでしたが)・・・ここはコンビネーションジャンプ、3F-2Lo-2Lo・・・三回転-三回転のジャンプが彼女のプログラムにはありませんが、これは逆にキムヨナ選手の強みです。彼女は浅田選手の大きなライバルですが、彼女のプログラムにはトリプルアクセルはありません。

(転倒シーン)このフリップですが、ダウングレードでしょう。フリップの基礎点5.5からほとんど残らないでしょう。
2回転は1.7点ですので、0.5~6ぐらいはつくでしょうか。FはDGでしょう。少なくとも5.5点が1.7点になります。
後半に跳んだのでもう少し高いでしょうが・・・。

ということで、上位にゆく可能性を残しています。

(キスアンドクライのシーンで)いつものように好感の持てる表情です。彼女は今年9月に18歳になったばかりですので、まだこれから先長いキャリアが期待できます。

(浅田選手とタチアナコーチが投げキッスをするシーンで)なんというコンビでしょう、一人は既に数え切れないほどのメダルを獲得したコーチ、そしてもう一人はこれから数え切れないほどのメダルを獲得するであろう選手です。

そして問題は、ここでまた金メダルがひとつ増えるのかどうかでしょう。キムヨナ選手はどのように彼女に対抗できるのでしょうか。
浅田真央選手はミスをひとつし、三回転-三回転は入っていません。ちなみに3A-2Tのコンビネーションは、キムヨナ選手が冒頭で跳んだ3F-3Tと得点では互角です。
123点・・・止まりですね。エレメンツでは64点、大差でトップです。合計188点・・

ドイツEuro Sportの和訳はeiskunstlauf様、Terz様、ドイツ語版訳して見ました☆様にご協力していただきました。ありがとうございました!

(ホームビデオ撮影2)

トモタロ☆様からこの映像の情報を頂きました。ありがとうございました!

(カナダ英語)

解説 T:トレイシー・ウィルソン K:カート・ブラウニング、 実況 B:ブレンダ・アーヴィング

B:現世界チャンピオンで四大陸チャンピオンでもある浅田真央です。そして、彼女の新しいコーチ、タティアナ・タラソヴァです。彼女(浅田真央)は、3年間の長きにわたり一緒にいたラファエロ・アートゥニアンのもとを去りました。

T:彼女は、トリプルアクセルを武器にしています。グランプリ・シリーズの両大会で、挑戦しました。一回目では、両足着地でした。二回目の大会では、二回挑戦し、片方だけ成功しました。
仮面舞踏会に乗って滑ります。

B:彼女は、2005年のグランプリ・ファイナルに優勝し、2006年と2007年は2位でした。

(曲がスタート)

K:彼女は、驚異的なアスリートですが、僕は、精神的にも強いと思います。覚えていますか、2008年の世界選手権で、出だしのトリプル・アクセルで転倒しましたが、見事なカムバックで、優勝しました。
さー、トリプルアクセルです。

(3A+2T)

K:今回は転倒なしです。見事にダブルトウも付きました。

T:この後、二つ目のトリプルアクセルを予定しています。
 もし成功すれば、彼女は、一つのプログラム内で2回のトリプルアクセルを達成した最初の女性となります。
 さー、ここです。

(3A)

T:ウォー、見事です。

K:見事な跳躍です。膝を曲げて、飛び上がる。パーフェクトなタイミングでした。
 これ以上いったい何をしようってんでしょう(笑)。

T:トリプルフリップのコンビネーションなどはいかかでしょうか?

K:いいですよ。

(3F+2Lo+2Lo)

T:(もうすごすぎて手の着けようがないという感じで)はは、トリプルフリップ、ダブルループ、ダブルループ。さらに、手まで上げました。

(3F)

T:これは、痛い転倒です。その上、多分回転不足のトリプルフリップです。
 このパフォーマンスについての私の思いなんですが、カート。彼女は、次にやることについて考えてばかりいて、他のスケータのように演技をする余裕がないということです。

K:とてもメカニカルです。

(3T+2A)

T:彼女らしくないパフォーマンスです。原因は、タティアナ・タラソヴァの新しい振り付け(コリオグラフィー)にあると思います。これは、タティアナ・タラソヴァとの初めてのプログラムで、彼女のいつもの叙情的なスタイルを殺してしまっています。彼女の柔らかい膝は健在ですが、音楽と調和していません。

(ステップ)

T:これが、彼女のフットワーク・シークエンスですが。ここでは、以前のように音楽に乗って、音楽を感じながらの演技ができています。

(音楽終了)

T:現世界そして四大陸チャンピオン浅田真央。彼女は、ショートプログラムを終わって2位。韓国のユナ・キムとは、約0.5点差です。
 冒頭の世界初の二つのトリプルアクセルを含め、ミッションは達成されました。

K:歴史は作られました。でも、その二つのトリプルアクセルを考えた時、今最も衝撃を受けているのは、音楽は繰り返し的であり、彼女のエネルギーが、最後になってやっと表現されたということです。多くの素晴らしい浅田真央的瞬間がありました。トリプルアクセルもそのうちの一つです。でも、音楽が、繰り返し的なんですよねー。それもいいかもしれない。真央は素晴らしいし世界チャンピオンだ。だけど、ユナ・キムを相手にしなければいけないんですよね。だから、何一つ欠点があってはいけないんです。

T:ジャンプに入っていく瞬間、彼女は、音楽から離脱し、ジャンプのことだけに集中している。

K:我々は、ちょっと厳しすぎやしませんか?もっとお手柔らかにすべきでは?

T:彼女は、ものすごい才能の持ち主です。それには何の疑いもありません。彼女は、素晴らしく柔らかい膝を持っています。

B:どうも、お二人とも、新しい振り付け師(コリオグラファー)が気に入らないようですが。そんなことはないですか?

K:いや、ちょっと、ただ、あからさまに声に出して言いたくなかっただけです。(笑)
 でも私は、大のファンなんです。本当に。ただ、ちょっと期待外れだっただけなんです。

(点数が出て)

T:このフリーの点数は、彼女のシーズンベストと少し違うだけで、総得点も彼女のシーズンベストと少し違うだけです。これで、彼女は首位に立ちました。

K:あなたの言ったように、トレーシー、ミッションは達成されました。感情の部分がまだ未達成です。

B:いよいよ最後の選手です。会場が、騒然となることでしょう。韓国のセンセーション、17歳のユナ・キムです。

(カナダ英語 インタビュー)

S:スコット・ラッセル、 M:浅田真央

S:(彼女は)世界女王として、(韓国で)人気のユナ・キムを相手に戦ったわけですが、グランプリ・ファイナルの勝者にふさわしいパフォーマンスを見せました。そこで伺いたいんですが、真央さん、ご自分のパフォーマンスのレベルについてどう感じていますか?

M:(以下は英訳の和訳です)世界チャンピオンとして韓国へやってくることにはなにもプレッシャーはありませんでした。2回のトリプルアクセルを成功させたので、今日のパフォーマンスについては満足しています。いい出来だったのでとてもうれしく思います。

S:真央さんおめでとうございます。ありがとうございました。

M:ありがとうございました。

カナダCBCの和訳は77様にご協力してもらいました。77様のご好意には感謝です!