TheSkatingLesson.comのジェニファー・カークとデイヴィッド・リースが世界フィギュアスケート選手権男子シングルとアイスダンスのショートについて語った動画です。映像は「TheSkatingLesson.com」のYoutube公式チャンネルで公開されたものです。
アメリカ開催、2016年世界フィギュアスケート選手権の大会情報、出場選手&結果。女子シングルはエフゲニア・メドベデワ が優勝、宮原知子が5位、浅田真央7位、本郷理華8位、男子シングルはハビエル・フェルナンデス が優勝、羽生結弦2位、宇野昌磨7位。
“TSL 世界選手権男子シングルSP&アイスダンスSDのおさらい (2016/3/31-英語)” への15件のコメント
男子SPの一部だけですが、和訳してみました。演技に直接関係のない雑談などは省略してあります。意訳ありです。ご参考までに…。修正、補足など歓迎です。
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1/4
羽生結弦
素晴らしい演技。自己の世界新記録更新かと思われたが、ステップシークエンスでレベル3など少々取りこぼしあり。冒頭の4Sは素晴らしかった。4T+3TにはGOEがたくさんついたが、細かい事を言えば少し(着氷が)乱れた。感情面で、いつもの羽生と違う印象。演技は凄かった。スポーツ選手らしく最後に叫んでいた。よく集中していた。3A着氷時の両腕も力強く、身体がよくコントロールできていた。以前話題にしていたヘトヘトのスケーターはもういない。競技では攻めの姿勢。フットワークは体全体を使い、エッジワークも素晴らしい。テレビより実物の方が断然見栄えがする。
同日早く、練習中にトラブルがあり、日本スケート協会がデニス・テンに対し正式に申し入れを行ったもよう。曲かけ中、優先権がある羽生の進路上でデニスがスピンを行い、回避した羽生はアクセルを転倒。ストレスとなる出来事だっただろう。
世選のストレスにもかかわらず、羽生は良い滑りを見せた。叫んだのもそうだが、GPFのフィニッシュでも場を支配し、勝ちに来たという感じが良かった。羽生はフィギュアスケートにスポーツ熱をもたらした。
2/4
ハビエル・フェルナンデス
とても良い滑り。4Sは5Sを跳ぶ勢い。回転しすぎて失敗。彼の4Sは転倒が多く概して良いと思わないが、今季は4Tの技術をかなり安定させた。バックをあまり使わなくなった。4Sの入りは、マックス・アーロン風で少し不安定。マックスほどではないが体を捻る。マックス同様カーブで踏み切るテクニックは、少しスピンがかかりがち。だがハビエルの演技はよくコントロールできていた。
ハビエルもマックスも転倒があった。しかし二人の違いは、ハビエルは立ち上がった後、まるで全てがかかっているかのように演技を売り込んだこと。まぁ、かかってたね(笑)。そしてジャッジは演技を高評価した。その評価に値する、転倒を感じさせない演技だった。3Aがああだと以前のハビエルなら緊張したと思うが、ジャンプの入りから着氷、繋ぎまで制御できていた。転倒後、何もなかったように続けた。現チャンピオンとして出場するプレッシャーにうまく対応できている。羽生に注目が集まる中、ハビエルはただ素晴らしいLPが演じられるといい。銀は容易に獲れるだろう。
羽生は日本で過ごす時間が長いから、実質的にオーサーの主要な門下生はハビエルだと思う。デヴィッドやトレイシーを含むチームの指導を毎日受け、集中力を養い、彼は大人になった。GOEも意識し、着氷も持ちこたえ、ケーターとして成熟したようだ。
転倒した男子が2位、3位で、クリーンに滑った宇野昌磨が4位だとは、という声があるだろう。だが、(上位の方が)演技の質とコントロールが優れていたと思う。ハビエルは羽生に12点ほど差をつけられているが、かなりの高得点を出している。
3/4
パトリック・チャン
SPの3Lzは一呼吸置かずに踏み切っているようでハラハラした。アクセルも同じ。飛距離はあるが着氷が危うい。踏切前の一瞬、気持ちと体を一つにするための間を取っていない。これはスキルアップのためだろう。ノーミスならおそらく2位につけた。メダルを狙うにはやむを得なかったのだろうが、優勝は無理だと思う。
素晴らしいSPだが、うまく行ったのはカナダ選手権だけ。これまで見たSPの中で最高の振り付けだと思った。タイミングの問題なのか、今回は目の前でジャンプを失敗し、残念。演技は素晴らしかったので調子を上げてほしい。問題の3Aが心配。パトリック・チャンのことだから必ずフリーで盛り返す。
宇野昌磨
小柄だがスケート技術は素晴らしい。スターに成長しつつあり演技も素晴らしい。とても魅力があるが、トップ3と肩を並べるほどではない。それでも初出場でメダル候補になるのは凄い。
わずかに巻き足、(着氷後)脚が開くなど技術的問題あり。後半に跳ぶ3+3コンビネーションをミスしたのも残念。他の選手は4+3や4回転をふたつ入れてるから、獲れるところで得点しなきゃいけない。ボーナス狙いで最後に入れた3+3で失敗。素晴らしい4回転で力強く始めた分、最後のジャンプはスタミナが不足したようだ。足をトントンやるところがいい。
衣装は気に入らない。グレーは目立たない。白い氷の上で白い衣装のデニス・テンほどじゃないけど。来シーズンは宇野昌磨の衣装に取り組もう。世選に戻ってくるだろうし。
LPはうまくやると思う。ハビエルの滑りにもよるけど、3位は宇野かチャンだと思う。
4/4
ボーヤン・ジン
後半と言えば、4Tを後半に跳んだジンを称えたい。4Lz+3Tも跳んだ。曲の解釈は6点。演技ができるアダム・リッポンらと同じグループ、しかもアダムの直後に滑ったのでこの点数には納得できる。ジンのジャンプは素晴らしい。振り付けは良いが(上位とは)レベルが違う。体形の似ている羽生と比べ、エッジに深さがない。SPの方がクォリティが高いと思う。FSがどうなるか楽しみ。LPは4T始め複数の四回転が鍵となる。
ミハエル・コリヤダ
男子第一グループのサプライズはコリヤダ。力強いSPだった。FSでも8位以内に必ず入るだろう。衣装はどうかと思うが、彼には合っている。全体的にいい滑りだったが、スピンやステップシークエンスでレベルが取れていない。3AでGOE+だったのは意外。最高の着氷とは言えなかった。持ちこたえたのは良かったが基礎点で十分だと思う。
空中姿勢が良く、脚やつま先が伸びている。着氷を持ちこたえるのも良い。獲れるだけ点を絞り獲っている。自信を持っているし練習を見ていい線行くと思った。今シーズンは試合ごとに成長し、自分の滑りができている。以前のような怖気や硬さが取れ、地に足をつけ良い滑りをものにしている。
この時点でアダムが7位、マックス8位。3枠を獲るのは可能だろうか?下位にいるデニス・テンが巻き返すと厳しい。コリヤダに勝つのは必須。厳しいけど可能性はある。トップの誰かが大失敗しなきゃ難しいかもしれない。FSの演技と得点で決まる。
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以上です。
FSFさま、お忙しいなか、翻訳をいつもすみません。
ありがとうございます。
羽生君のSPは本当に素晴らしかったです。
優勝は出来ませんでしたが、バラ1は忘れられないプログラムです。
ステップのレベルなんてもう「ええやん」って思いました。
皆さん、SPのことなどもう忘れてはるのかな。
ハビのSPも大好きです。まさかのフリーのノーミスにびっくりしています。
宇野君のSPの衣装、駄目なのですか?フリーの緑の衣装はすごく似合っていて可愛いです。
TCCでリベンジガンバ!
ロシアのコリヤダ君もいい演技でした。
オールレベル4取れてますし、3Aはアーロン君より美しいと思いました。
基礎点だけでいいとはロシアの無名の選手に厳しいですね。
フリーはリッポンさんの上になりましたが
リッポンさんのPCSがちょっと低いかなと感じました。
コリヤダ君の4位は本当にサプライズでした。
4
すみません、間違えました。
コリヤダ君のフリーはリッポンさんより下ですね。
男子の続きです。
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1/2
マックス・アーロン
キャメルスピンがレベル1、ステップシークエンスがレベル2.少し躓いたように見えた。練習での滑りはそれほど良くなく、まあまあ。残念だがスケートアメリカや全米のような良い演技ではなかった。4回転で失敗。初出場ではないのでスピンなどの出来は残念。今季はフランス大会でも同じキャメルスピンでレベルを取りこぼしていた。こんなミスが許されるのは1シーズンに一度だけ。レベルは取らなくては。FSではリラックスして調子を上げてほしい。良い演技を期待している。今季はフランス大会でも同じキャメルスピンのレベルを取りこぼした。
マックスは今季、大きく進歩した。振り付けも一段階上げて良いと思う。エッジが利いてセクシーなマックスだが、エッジをもっと深く繋ぎを増やす時期に来ている。表情ももっと付けて。今季はよくやった。来季は次のレベルに行ける。
デニス・テン
SPで12位。生で見たが、存在感を感じなかった。おそらく怪我のせいだろう、今季はずっとどんよりした感じ。デニスの長文インスタグラムを見るたびにイライラした。インスタグラムしすぎ。居場所をあまり知らせないらしい が、暇があるなら練習しよう。才能ある選手だが、SPの曲はデニスに合ってない。小生意気で楽しい個性、彼の明るい面が生かされない。荘厳な曲もいいが、昨季と同じような振り付けが多い。曲は昨季の方が良かった。
デニスは難度の高い要素にトライしているが、ボーヤン・ジンや羽生、ハビエルに対し不利な状況だと感じていると思う。終盤、3+3 でポゴリラヤのような転倒。腹部を打っていた。プログラム開始前から病人のように見えた。緊張していたのか?彼らしくない今季だった。来季は調子を上げてほしい。
2/2
ミーシャ・ジー
良い演技。素晴らしい。人間的魅力がある美しいスケーティング。上位に行くには、あとは四回転だけ。ジャッジより遙かに観客に受けていた。
グラント・ホクスタイン
16位。またも浮き沈みが激しい。冒頭の4Tは不必要に前のめり。余裕がなく着氷を焦っていたようだ。失うものはないのでLPは思い切り闘ってほしい。
ハン・ヤンとナム・ニューエン
FSに進めなかった二人について。見ているのが辛かった。中国のハン・ヤンはLAを拠点にトレーニングをしている。いつもリラックスして落ち着いているように見え、3Aも余裕。才能もスケーティング技術もありスターになれる選手だが、実現するだろうか。演技後、打ちのめされていたけど気持ちはわかる。最後まで滑り切れるか心配した。残念だった。
ナムが世選に出場すると聞いた時、リアム(フィラス)が負傷したとまず思った。でもそうじゃなかった。ナムは才能ある選手だが、成長期の身体変化が激しく、競える状態じゃなかった。練習でも苦労していた。事情は分からないが、とにかくナムが出場することになった。カナダ側の説明は「リアムはチームのために身を引いた」(爆笑)。世選やオリンピックの出場枠を譲るスケーターなんていない(笑)。いくら(優しい)カナダ人でもさすがにない。おもしろいシナリオだ。信じる人なんているのかな。いかにもカナダらしい。
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男子はこれで全部です。アダム・リッポン選手の評がありませんが、どうしたのかな?
カナダらしい、というくだりについて。カナダ放送の批評は肯定的で温かく、カナダ人は温厚だと以前から二人はよく言っています。だからリアムが試合を譲ったという説明も温厚なカナダらしい、というわけです。考え方の違う二人にとってはありえない説明のようです。日本でもちょっと通じないかな?どうでしょう?
咲さん
宇野選手のSPの衣装ですが、氷が白いのでグレーは映えないということです。来季は昌磨のため良い衣装を一緒に考えるよ!みたいな軽いノリで二人は言ってます。
他の記事に埋もれてこちらに気づかず、訳すのが遅くなってしまいました。賞味期限切れな拙訳を読んでくださり、ありがとうございます。
FSFさま、またまた和訳をありがとうございます!
アーロン君のフリーは本当に素晴らしかったです。
4Sのコンボもキレッキレで…
ショートのミスが残念…
とりこぼしも残念です。
ホクスタインさんのフリーも良かったです。
ジャンさんとのご婚約おめでとうございます。
ハンヤン君とナム君がなんとも悲しいです。
ナム君はTCC大丈夫でしょうか。
頑張って欲しいです。
リッポンさんのフリーも素晴らしかったです。
もう少しで3枠…残念です。
来季はジェイソン君、ファリス君、ネイサン君が復帰
熾烈な代表争いになりそうですね。
FSFさまのお陰で色んなことが分かりとても嬉しいです。
本当にありがとうございます!
またまたすみません
テン君のことですが、昨年暮れの小さな大会では調子も良くなり
復活を楽しみにしていました。
でもフリーのプログラムを変えたり、難度をあげたり
怪我とか、いろいろあったのでしょうか
なんか、いろいろ残念です。
何があれ、テン君の演技はとても好きなので…
TCC出場も大丈夫でしょうか
頑張って欲しいです。
まさしく他の記事に埋もれて 見逃すところでした(汗)
せっかく訳して下さったのに 埋もれてしまうなんて、勿体ない!
FSFさん いつも翻訳ありがとうございます。
色々あったワールドでしたが、ハン・ヤン選手のSP落ちは 個人的に かなりショッキングな出来事でした。 今回、日本の次に 3枠が固いのは中国だと思っていたので。
あと、ナム選手も。リアム選手に代わってナム選手が出場と聞いた時にも 複雑な感じがしましたが、結果的に 双方とも傷つくことになってしまったのでは、と思いますね…。
コリヤダ選手の結果は 私も正直びっくりしましたが、確かに良い演技でした。
ロシア男子は ものすごく突き抜けた選手はいないけれど、実はミニマムポイントをクリアした選手の数がどの国よりも多かったと聞いた気がします。そういう意味では、男子も 世界一層の厚い国かも。
高難度化で ハイリスク&ハイリターン、怪我も心配な男子シングルですが、各選手とも 来季また調子を整えて 熱い戦いを展開してくれるのを楽しみにしています^^
Da Capoさん
>まさしく他の記事に埋もれて 見逃すところでした(汗)
アハハw 気づいてくださり、ありがとうございます。
ナム選手の不調は成長期による一時的なものと原因がはっきりしているので、成長が安定するであろう来季に期待しています。一方、ハン・ヤン選手の不調はどうしたんだろう?と首をかしげています。ここのところ精彩を欠いているけど、もっともっとできる選手なのにもったいない。個人的には彼にはクールでかっこいいプログラムを滑って欲しいです。コミカルなのは演じさせられてますって感じなので。
コリヤダ選手は、怪我が治り頭角を現した。キターー!って感じです。体幹がしっかりしているのでバランスが崩れず美しい滑りを見せる選手だと思います。さすが層の厚いロシア選手で上位を張るだけあります。
上位に入るにはあとは四回転だけと言われるジェイソン・ブラウンや、若手のジョシュア・ファリス、ネイサン・チェンらの回復が待ち遠しいです。パトリックの復帰や世界新記録更新でレベルアップし大いに盛り上がった今季ですが、回復組の参加で来季はもっと盛り上がるかと今からワクワクしています。まだTCCが控えているので気が早いんですがw
男子のTSLがでていないなぁ、後回しなのかと思っていたら、埋もれていたのですね。 今日はじめて見ました。
FSF様、今回もわかりやすい訳、ありがとうございました。 私もハンヤン選手には、クールなプロも挑戦してほしいと思っていました。 コミカル、悪くはないんだけど、ハマっている感もなく。
世戦、一部トップレベル選手の不調もあり、波乱のあった大会に感じました。 そんな中、トップレベルを維持し続ける強い選手あり、今季ブレイクした選手あり。 また恐ろしいほど高得点の戦いでした。 他種目も。 楽しみですが、選手の体が心配です。
海外の解説が凄く参考になりますので、いつも楽しみにしていました。
心から、FSF様の翻訳に感謝しております。
贔屓スケーターは特にいないからかなぁ、客観的に見てクールに解説できるから、毎回楽しみにしています。シングル男子、やっぱり面白いです!
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