2021年世界フィギュアスケート選手権 男子シングルショートプログラム終了後に行われたスモールメダルセレモニーと上位3選手(羽生結弦、鍵山優真、ネイサン・チェン)による記者会見の動画です。映像は国際スケート連盟(ISU)のYoutube公式チャンネルで配信されたものです。

(31分)

4:18 質問(全員)『去年の世界選手権がキャンセルなり、ようやく今回ストックホルム開催の世界選手権で滑れた感想について』
4:50 羽生結弦

まず、昨年キャンセルが決まったのが本当に突然のことだったので、ある程度覚悟はしていたのですけれども、すごく何か急に目標を失ったような感覚がありました。ただこういう状況の中でも選手、スタッフ、いろんな方々が尽力をしてくださって、こうやって試合ができて、僕たちの努力を発揮させていただける場所を設置してくれたことをとても嬉しく思っています

6:31 鍵山優真

僕は今シーズンからシニアに上がって、出ることが決まったんですけれども、まあ色々制限が出ながらも、こうやって試合を開催できたのはすごく嬉しく思いますし、その中で皆が滑るってことはよかったなと、とりあえずよかったと思います。

7:38 ネイサン・チェン

Last season ended so quickly. The rinks started getting closed down, my school (Yale University) got closed down,I went back to California. So for me to be able to compete at Nationals and now be at Worlds is incredible and something I didn’t expect to happen so soon. I’m so fortunate to have this opportunity and to be able to skate with Yuzuru as well as Yuma. It’s incredible to be able to have this high level caliber of skating and (it’s) something that I’ve missed a lot,so I’m really happy to be here.

8:54 質問(羽生)『ピアノ曲ではなく、ノリノリのロック曲をショートプログラムを選んだことについて』

勿論、今シーズンも実はピアノの曲にしようかなというふうに思っていたんですけれども、こういう時代になっているからこそ、何か皆さんに楽しんでいただけるものをというふうに思って、振付師のジェフリー・バトルさんと相談して、こういうものになりました。実際に本当は会場で一体になって手拍子だったり、歓声だったりそういったものが聞こえると、もっともっと良いプログラムになるかもしれないんですけれども、ただ、インターネットだったりテレビだったり、どんなところから見ている方々の歓声だったり、気持ちを受け取りながら滑っているつもりです。

僕はすごいピアノの表現をすることはすごく好きだし、そのメロディーを体で表現するっていうことはすごく得意でもあるとは思うんですけれども、ただこういうロックな曲はほんとに心の底から自分の鼓動だったり、呼吸だったりそういったものを表現できるので、これはこれですごく楽しくなというふうに思ってやっています。以上です、ありがとうございます


12:27 質問(羽生)『今シーズン一人でトレーニングしていたことについて』

1人で練習することは大変だったんですけれども、逆に1人で練習しているからこそ曲かけの自由がきいていたり、自分自身でいろんなことを考えて本来フィギュアスケートでは考えられていなかったトレーニングの理論だったり、え~、そうですね、あとは器械体操の理論だったり、陸上の理論だったり、いろんなものを取り入れて自分のスケートだったりジャンプだったり、またはスタミナのトレーニングだったり、そういったものに繋げられたので、ある意味、良かったのかなと思っています。ありがとうございます

14:40 質問(羽生)『12月の全日本と同じぐらい調子がよさそうだが、五輪プレシーズンは特に集中しているのか?』

勿論、全日本よりもリラックスしているところもあり、逆に全日本よりも緊張しているところがありました。というのも、やはり世界選手権だからこそ、本当に沢山のスケーターがベストの演技をしてくると思って、緊張してやりましたし。また、隣に座っているネーサン選手も、優真選手もほんとにいい演技をされていたので、自分のベストをしっかりぶつけようと思ってショートを滑りました。ただ、このショートプログラムの意味は、僕にとっての一番大きな意味は、やっぱり皆さんが楽しんでいただけることだと思うんで、ぜひ記者のみなさんも楽しんでいただけていたらなと思っています

17:26 質問(羽生)『今回納得いく演技だったか?、今日の演技に込めたメッセージは?』

演技内容自体には満足しています。ただ、もっと良くできたところは多々あると思うんですけれども、非常にこの曲自体が持っているエナジーだとか、振り付けだとかそういったものを出し切れたかなというふうに思っています。以上です、ありがとうございます

19:05 質問(全員)『コロナ禍でスケートとの関係が変わったか?男子と女子のスケートの違いについて』
20:11 羽生結弦

まず、このコロナにおいて考えていたのは、このショートプログラムで曲のテーマを変えたように、やっぱり何か会場じゃなくても、見ている方々に何かが感じられるようなものにしたいっていうことをとても強く思ったことです。また、僕にとって今回コーチがいますけれども、コーチがいない状況での練習がすごく続いたので、それもまた僕とスケートの繋がり強くしたと思います。
また、女子と男子のスケートの違いについては、勿論、その繊細さだったり、パワフルさだったり、いろんなものが違うとは思います。ただ、そのそれぞれのスケーターが素晴らしい個性を持っていて、その個性を出すことがフィギュアスケートのすごく魅力的なところだと思うので、全スケーターがみんな違うと僕は思っています。

22:09 鍵山優真

フィギュアスケートと自分との関係性については、自粛中に滑ることがなくて、本当にフィギュアスケートがなかったら自分って何もできないんだなというのがわかって、自粛があけて練習ができた時に、やっぱり自分にはスケートしかないんだなってことが、やっぱり実感が湧いてきました。はい自分はスケートが好きなんだなということがわかりました。

あと男性と女性の違いについて、先ほど羽生選手が仰ったように、自分もほとんど同じような意見になっちゃうんですけど、男子でも柔らかいスケーティングだったり、力強いスケーティングだったり色々な選手がいて、女性でも力強いスケーティングだったり、すごい優しいスケーティングだったり、という色んなスケーターがいるので、本当に男性と女性というか一人ひとりが皆のそれぞれの個性を持っていて、素晴らしいスケーターだと思うので、そこは皆違っていいという感じだと思います。

24:27 ネイサン・チェン

It definitely felt like a big loss not being able to go to the rink every day. Skating ultimately is my identity and I’m so passionate, I loveit. Being able to get back on the ice, being able to recognize how fortunate I was to have a safe environment to train with people I love andhave the shared passion, helps you take a step away from being so individually driven.(on gender differencesin figure skating) It is a very individual sport and you can really see that within each performer. I don’t think anything that we do,the girls can’t do. And you’ve seen this over the past couple of years and you continue to see this. Everythingthat we try to do to push forward they will continue doing to push forward and that’s incredible, you know? Idon’t think there’s any argument that can be made that they’re not able to do what we’re able to do.

26:20 質問(チェン)『全米後、構成を変えたのは?』

I just like this layoutbetter. This layout happened to be something I enjoyed doing in training so I stuck with it.

27:14 質問(鍵山)『17歳初出場の世界選手権で堂々と演技ができた理由について』

初めてだから緊張する部分もあれば、初めてだからこそ逆に思いっきりできるって部分もあるので、そこはそうですね、今日のショートは正直なところ緊張よりもすごい早く試合がしたいとか、楽しみとかの方がすごく大きかったので、ショートでそういう演技ができたことが、楽しさを見せれたことがすごく良かったと思います。

※ネイサン・チェン選手の回答文はISU公式サイトのPress Conference Highlightsより抜粋