TheSkatingLesson.comのデイヴィッド・リースとオペラ歌手のジョナサン・ベイヤーがグランプリシリーズ第6戦フランス国際について語った動画です。映像は「TheSkatingLesson.com」のYoutube公式チャンネルで公開されたものです。
フランス・グルノーブル開催 ISUグランプリシリーズ第6戦 フランス国際2018(フランス大会)の出場選手、日程、結果。女子シングルは紀平梨花が優勝、三原舞依2位、本田真凜6位。男子シングルはネイサン・チェンが優勝、田中刑事8位。
(冒頭30分間はメドベデワ、本田真凜:30分20秒辺り~、三原舞依:36分25秒辺り~、紀平梨花:37分45秒辺り~)
“TSL フランス国際のおさらい (2018/11/25-英語)” への19件のコメント
以前から感じてたけど、日本のスケートファンに媚びる気満々ですね。いつもちょっとずれてるけど。
でも、今回はそれほど日本人選手持ち上げてませんね。メドの話題長し。ロシアファンを意識かな。
メドべは2試合続けてこうだったから、そりゃ驚愕で言いたいこと山程あるのは分かるわ。
真凛ちゃんもねえ。
今のジャンプの癖を治すのは相当かかると思うし、
これから少しづつ改善していったとして、全日本で
宮原・紀平・坂本・三原・樋口らと競い合って
表彰台に立てる日が来るんだろうか?
と想像すると、かなり道のりは険しい気もする。
全日本って、ある意味どの試合より
そのシーズンの海外試合の評価を加味して採点されるから、
安定した結果出さないと点数ガスガス削られる傾向ある。
デイヴのトレイシー・ウイルソンのモノマネにGOE+5!
日本人選手の部分をまとめてみました。男子については触れていませんでしたので、本田真凜、三原舞依、紀平梨花各選手のまとめになります。省略・意訳ありです。ご参考までに…。誤訳の訂正、補足など、お気づきの点をご指摘いただけると助かります。
*****
本田真凜
良くなった。前回取れなかったレベル4をスピンで取った。ジャンプも今回は回転不足が少なかった。よく練習したのだろう。ラフ(アルトゥニアンコーチ)も喜んでいた。自分を信じ、この調子で練習を続ければ、一年後には世選出場も期待できる。今のところ、日本の世選3枠を埋める候補は梨花、知子、花織だと思う。
回転に技術的改善が見られた。自信も戻ったと思う。スケートアメリカでは怪我もありかなり苦しんでいたが、どうやら窮地から抜け出しつつあるようだ。膝が深く使えていた。全体的に美しい。
ウンスと真凜の間で目移りしてしまう。ウンスはジュニア時代、回転不足など問題があったが、ラフに師事し頭角を現した。真凜は苦戦中だがこのまま順調に行けば見通しが立つと思う。
ピンクが勝ちすぎた装いはやめよう。ピンクのブレード、ピンクの衣装…。FSの楽曲も良くないと思う。SPの曲ではいい演技をしている。曲が真凜の内なる拍動を呼び覚ましたかのようだ。ジェレミー(アボット)もそうだったが、真凜は曲をよく聴き身をゆだね、美しいエネルギーを発している。闘いのエネルギーではないのが真凜らしさだ。
来季はSPを持ち越し、FSは新プロにすべきだと思う。そうして矯正すべき部分を重点的に練習すればいい。今できる事に焦点を当て、トレーニングを続けるといいと思う。SPは完璧なプロだ。真凜が成長するにつれSPの演技も良くなるだろう。
結果や得点は最大のモチベーションになると思う。努力した分の結果や点数は出ていたと思うが、それでも滑りだけを考慮するとPCSは低いと感じた。だが、これまで不安定な演技が続き、3回転は2本しか成功しなかったので仕方がない。まず、TESで10点以上失っている。そうでなければPCSもあと2-3点は取れただろう。それが現状だ。だが、これから良くなる。3月までに更に改善するだろうが、今季はチャンスが回って来なさそうだ。来シーズンは素晴らしいものになると思う。
三原舞依
今大会は一時的に安定していた。長期的にプラスとなるものは見られなかった。かつてのトニア・クワイトコウスキーのように機を得て4位スケーターの座から3位に上がったという印象。安定感はトニアよりある。
すべきことはやっている。しかし、激戦地の日本では普通でいてはいけない。舞依のプログラムコンポーネンツはどちらかと言えば普通だと思う。スケーティングは良いし、ジャンプも美しい。選曲は抜群だ。楽しげに気ままに滑る雰囲気を楽曲が醸し出している。だが、足元や腕、膝、指先の使い方などをよく見ると細やかさに欠けている。顔に表情もない。普通に奇麗で当たり障りのない演技という印象。周りを押しのけて表彰台に上がってやるという感じもなく、記憶に残らない。押しのけようにも自国のライバルがあれほど強くては。
紀平梨花
SPでミスが出たが、またもFSで巻き返した。SPで3Aをパンクした時は、意識し過ぎて跳べなくなっているのかと驚いただろう。だが、FSは細かい部分まで注意が行き届き、毎日よく滑り込んでいるのが伺えた。ミスが出ても他の要素の質の高さに救われ、今大会の優勝に繋がった。別のGPS大会だったら勝てなかっただろう。だが、スピンでレベル4が取れ、良プロに恵まれ、総合的に優れていたため、今大会はミスの1つや2つでは負けなかった。
SPは舞依、梨花、エフゲニアは3人とも67点台だった。だが、梨花は3Aのミスによりジャンプ1本分が無得点となっていた。つまりジャッジも梨花を高く評価するようになっている。滑りも良い梨花の演技には終始、引きつけられる。まだ知子のようなエリートレベルではないが、よく注意が行き届いた演技だ。
FSは生き生きしていた。SPは悪くない。だがFSはおもしろい。ユニークな動き、音ハメが完璧なホップや繋ぎ。伸びやかな美しさはあまり備わっていないが、発展途上にある。まだ知子レベルではないが、その方向に向かって努力している。将来性は知子や舞依、新葉を遥かにしのぐだろう。本来、外に向けた演技をするタイプではないが、成長している。演技のレベルが上がっている。プロも梨花にぴったりに作られている。派手ではなく、美しくユニークなプロだ。
練習熱心で競争心の強い選手だと思う。リンクに出て力を出し切るタイプ。演技は学んでいる最中だと思う。梨花の3Aは武器になる。跳んだ時、行けると思った。度胸がある。梨花が勝って嬉しい。GPFではピークを合わせ、しっかり決めると思う。
着氷がスムーズに行かず、こらえた形になったが、3Aを跳んで良かったと思う。もしSPでパンク、FSでもパンク、2本目が2Aだと、問題になっていただろう。少々ブレードが引っかかったが、跳んだので問題ない。
GPFは準備万端で登場し、うまく行くだろう。優勝候補はザギトワだが、二人の闘いが楽しみだ。梨花のパフォーマンスはレベルがどんどん上がっている。トム(ディくソン振付師)と更に練習し、邁進して欲しい。
*****
以上です。
英語はよくわかりませんが一通り動画を見た中でトレイシー・ウィルソンのモノマネはあまりにも上手すぎて分かりました。
PCS パフォーマンスに10,00!!
いつも翻訳ありがとうございます!
翻訳がいつもながら、素晴らしい、、、!
FSF様
本当に素晴らしい翻訳をありがとうございます!
FSF さん たくさんの訳をありがとうございました。
あのお二人は舞依ちゃんの持病や最近の体調や学業などの事情のことはあまりごぞんじないのかな~?もしやそもそも舞依ちゃんにはあまりご興味無いのかな~?とふと思いました。
まりんちゃんは前回の試合後大丈夫かなと気になっていましたが元気な姿で試合に出て来てくれて、更に努力が少しでも結果や点数に出て本当に良かったです。
りかちゃんの3Aはわくわくさせてくれますし、その他が安定しているので安心して見ていられる様になりました。ファイナルが楽しみです。全日本もですが。
翻訳ありがとうございます!
デイブは今回は真凜ちゃんに怒ってないと言っていましたね。
確実な進歩がみられるからと。
デイブにとって真凜ちゃんとウンスちゃんは甥っ子姪っ子のようなもので、どちらも大好きだけど、時々どちらかが駄々っ子、いい子になるかで可愛く思う程度が変動するんだとか。
真凜ちゃんはちょっと前まで駄々っ子のようだったので、おじさん怒!だったけど、今回は成長が見られたからまたかわいい姪っ子に戻ってきたってw。
でも、ウンスちゃんと比べられるのは真凜ちゃんにとってはキツイかな。
普通の兄弟姉妹でも、年の近い弟妹と比べられるのは上の子は辛いもの。
ワグナーも、ショートの真凜ちゃんは緊張していたようで、同門のウンスちゃんが先に表彰台に乗ったことがプレッシャーになっていたかもと気遣っていました。
デイブは、真凜ちゃんの衣装とブレードがピンクピンクなのはジュニアっぽいと動画のコメント欄で答えていたけど、確かに個人的にもブレードはゴールドの方がより格好いいかな。
でも真凜ちゃんにとって好きな色で滑るのはモチベーションを上げる為に大事なことのようですし、特に靴は慣れたものじゃないといけないから仕方ないですね。
得点に特別影響するものじゃないですし。
とにかく、ショートの評判がすこぶるいい!
ワグナーも今季のベストSP候補にあげていました。
舞依ちゃんは、スター性の高い選手が好きなTSLがもともと舞依ちゃんタイプの選手にあまり関心がないと言いうこともあるでしょうけど、表情がないというのはワグナーやウィアーも同じことを話していたし、他の海外の解説者やジャーナリストからも同様の意見がでていましたね…。
彼女なりに必死に頑張っているとは思うけれど、顔立ちや体格の問題もありますからねえ…
日本人の表情は外国人にはほんと伝わりにくい。
でも楽しく演じるべき曲のプログラムを終始険しい顔で演じたメドべより全然いいと思いますけどね。
梨花ちゃんに関しては、もう、いろいろ、年齢的なことを考えても、何も言うことはないですね。
おはようございます。
管理人様 動画紹介ありがとうございます。
FSF様
読みやすく丁寧な翻訳、いつもありがとうございます!!
♬
FSF様、翻訳感謝いたします。
舞依ちゃんのこと、病気や学業もあるなど知る由もない方たちのお話とは思いますが、悲しい現実を突きつけられて辛いです。
顔のことも舞依ちゃんの性格からするとあれが精いっぱいかな?
でも必ずや日の眼が来ると信じています。
誰よりも美しい。スケーティングの持ち主なのですから。
(でもネイサンと一緒のインスタ、~)ネイサンが誰よりもデレデレの笑い顔が嬉しい~)
FSFさん 翻訳有難う御座います。
日本人選手に関しては概ね好意的に話しておられるようですね。ワイドなショーレベルで軽く見ていますがそれでも日本人選手が高(好)評価なのは嬉しいことですな。
FSF様、解りやすい翻訳ありがとうございます。
三原選手や坂本選手、演技力がまだまだ弱いってことなのでしょうか?
彼女達それぞれにしか醸し出せないもっと強烈な個性、それを引き出すようなドンピシャな振り付けや音楽との出会い。それに出会った時が楽しみ。技術的な注文はほぼないみたいだし。
逆に、本田選手や樋口選手は個性や演技力はもう見つけている感じ。でも技術の安定感がまだまだこれからなのかな。
紀平選手のFSは今の彼女の年齢に丁度いいプログラムだと思う。
無理な色気や、技術力を発揮するのを阻害するような演技を必要としない、キリッとした紀平選手の魅力を引き出すシャープで抽象的神秘的なプログラム。
GPF楽しみ。
メドベデワ選手の部分をまとめてみました…が、まとめと言えないほど長くなってしまいましたw 長文を読む時間の無い方のために内容を要約すると、
・メドベデワ選手はロシア選手権に出るべきではない。
・今季は少なくとも欧州選手権まで矯正を続けジャンプだけでなくスピンその他の練習にも力を入れるべき。
・現状に至った理由:オーサーコーチのせいではなく、エテリコーチの技術と方針が招いたもの。
・そこをメディアもファンも分かっていない事。そして責められるのはオーサーコーチという現状。
・プロ/演技の問題点
・今季の戦績にファンだけでなく陣営側までパニックしていること。
・矯正には時間がかかるため、長い目で見るべきこと。
・今後のメドベデワ選手の展望。
こんなところです。ご参考までに…。
省略、直訳ありです。誤訳の訂正、補足などお気づきの点をご指摘くださればありがたいです。
*****
エフゲニア・メドベデワ
ロシア選手権に出るべきか?出場に関する厳格な規則はないと思う。ここ2-3シーズンでは、GPFで優勝した選手や体調を崩した選手、休養が必要な選手など、ナショナルを棄権するケースがあった。ロシアに限った事ではなく、米国、カナダ、日本など他国も同じだ。ナショナルの棄権は珍しい事ではない。
例えば、練習拠点を米国に置いているヤグディンが不安定な状態だとする。プルシェンコはロシアでずっと練習し、政治力のあるミーシンがコーチだ。この状況下でヤグディンがプルシェンコに勝つのは厳しい。練習拠点を米国に置くメドベデワがロシアを拠点としているザギトワを抑えロシア選手権で優勝したいなら、絶好調で出場しザギトワを遥かにしのぐ滑りを見せる必要がある。だが、両プロとも大きな問題があるため、プロだけで判断してもこれは無理だろう。
世選出場選手はナショナルの順位だけで決まるものではなく、GPSとGPFの成績も考慮される。ロシアスケート連盟はエフゲニアが苦戦中と認識しているが、ミスが出てもまだジャッジに支持され、高いPCSを出している。ゆえに世選だけでなく欧州選手権も含め、露スケ連にとって良い選択肢はソフィア(サモデュロワ)やマリア(ソツコワ)よりエフゲニアだ。だからエフゲニアは(ロシア選手権には出ず)ヨーロッパ選手権まで充分時間をかけ、すべき事をした方がいいと思う。
昨シーズン、エフゲニアはジャンプに問題があった。だがそれ以前に既にスケーティングの問題が指摘されていた。『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』プロを演じていた2017年頃、「身長が伸びるにつれ前傾姿勢でスケーティングが荒っぽくなっている、エッジのコントロールに苦労している」とアリッサ・シズニーが言っていた。
ブレイディ・テネルはフットワークで前傾姿勢になり、膝を十分曲げていないため体全体を使ってエッジを回そうとする。ザギトワにもこの傾向が前より目立つ。誰かを非難するために言っているのではない。時間が経つにつれ、色んな変化が見えて来るのだ。特にスケーティング技術に。ジャンプの得点にばかり気を取られ、スケート技術の基礎がしっかり身についていないまま年数が経つと、こうなってしまう。一方、ジャンプにミスは出ているが、フットワークシークエンスでロシアのアイスダンサー並みのエッジ使いを見せるソツコワのような選手もいる。
ブライアン(オーサーコーチ)やトレイシー(ウィルソンコーチ)がエフゲニアのような注目選手をこのタイミングで新たに弟子に取ったのは、今季、GPSで勝つためではない。ここが肝心だが、長期的に考えてのことだ。さもなければ、ここまでの過程が無意味になる。エフゲニアが今季メダルをいくつか獲って引退を望んでいるのであれば、移籍する必要はなかった。演技がうまく行かない今でさえPCSは非常に高いのだから、なんとか演じ切ればジャッジは必ず支持しただろう。
キスクラでのブライアン、トレイシー、エフゲニアは、励まし合う雰囲気ではなく、様子が変だった。カナダ大会の後、今大会は大勝もしくは6-7位のどちらに転んでも不思議じゃなかった。だからこれは勝手な想像だが、今大会は最後通牒、または、これまでの進捗状況を占うものだったのでは。そして、うまく行かなかったので今後を憂えて落胆したのでは。エフゲニアが別の手段を探すつもりだった、或いはブライアン側がプロを破棄しようと言っていたとか…。事実は分からないが、試合よりインパクトのあるキスクラだった。
台所に料理人がたくさんいる状況になっている。エフゲニアは言われたことをやるのではなく、タラ(リピンスキー)やミシェル(クワン)のように自身のトレーニングに色々考えを持っている。トレーニングにはエフゲニアの母親も、ブライアン、トレイシー、デヴィッドも関与している。現在、サンドラ(ベジック振付師)は待機中で2-3か月ほどSPの指導に関わっていない。それが演技に出ていると思う。
両プロともエフゲニアには合っていないと思う。だが、ジャンプを降りさえすれば十分通用するプロだろう。エフゲニアが楽しめるプロならもっといい演技ができるかと言えば、分からない。肝心なのは、とことんやること。新プロ、新衣装、全てが新しいのに10パーセントやっただけでやめてはいけない。改善すべき点は多いが、やり続け、やり遂げなければいけない。
「気持ちが入っていない、ブライアンの元を去るべきでは」という声がある。だが、どこへ行けと?ロシアには戻らないだろう。ブライアンの元でやり遂げなければ。エテリの元に残っていても同じ試練が待っていたと思う。エテリはそれが分かっていたから引退勧告をしたのだろう。シェレペンやユリア、エフゲニアにも同じことが起こった。次はザギトワの番だ。だがその頃にはトゥルソワ、シェルバコワ、コストルナヤがシニアに上がり4Lzを跳んで注目を浴び、エテリは偉大なコーチだと言われる。これまでと同じパターンだ。
ではエテリの責任かというと、そうでもない。エテリに師事するのは勝つためであり、息の長い選手になりたいからではない。エテリ陣営は、いま勝つためのツールを与えてくれる。そしてアイスショーで稼げるようになり、いい暮らしが手に入る。オペラにはマネジャーとエージェントがいる。エージェントは現金収入になる仕事を取って来るだけだが、マネジャーは大きな目標を作り、最初の一歩から最後まで世話をする。弾が切れたら終わりの早撃ちエージェントとは対照的だ。次々とメダルを獲らせてくれるエテリは、まるでエージェントのようだ。そして苦戦し始めると手を引いて次の子にメダルを獲らせる。
エフゲニアのプロは両方とも問題があると思う。だが彼女自身、プロを良いと思っていないのが問題だ。トレーニングはうまく行っていると思う。ジャンプは、試合より練習の方がうまく跳べている。これは重要なポイントだ。
先週、ブライアンがインタビューを受け、ロシアの報道陣にコメントしていた。エフゲニアはジャンプの練習に集中しているとの事。タイミングが狂っているので当然だろう。
見るたびに背が高くなっているようだが、2年前とは別人のような滑りで見ていて辛い。腕を使ってジャンプしていると、脚力で跳ぶのが難しくなる。だが、体形変化後は以前ほど腕力に頼れなくなる。腕では必要な回転力が得られないからだ。簡単に矯正できるものなら、とっくの昔にやっていただろう。腕で跳ぶ選手をエテリ陣営に見かけるが、腕を使えと指導しているわけではないと思う。回り切って得点することだけに集中しているのだろう。
ユーロスポーツのサイモンがますます気に障る。エフゲニアは昨季から苦戦していた。それにもかかわらず、2年前から昨季までずっと好調だったかのようにサイモンは言う。昨季と2年前が同じ訳がない。戦績は2年前とほぼ変わらないが、昨季のエフゲニアは何とか踏みとどまってあの素晴らしい成績を残したのだ。回転にも問題があった。今季初め、足の怪我のせいということだが、エフゲニアの変わりようを見て驚いた。エテリ陣営は問題を解消しないまま全て先送りにしたのだろう。エフゲニアの変化は当然の結果だと思う。
両プロとも気持ちが入っていない。SPは売り込んでいないし、ダークブルーの衣装はエフゲニアの魅力を引き出さない。『オレンジ色の空』なら衣装は明るい色だろう。衣装、表現、顔の表情、どれを取っても…。ジャンプは、かなり緊張していた。エフゲニアは自分のメンタルを責めていたが、タイミングが狂ったままロシアにいてもカナダで矯正しても、どのみちジャンプは失敗していた。
今季はプラマイゼロのシーズンだ。ロシア選手権に出ても益にならないと思う。思い通りの結果にはならないだろう。スケーティング技術を改善させなければならない。スピンもシットやキャメルポジションを長く保てない。矯正には時間がかかるため、今は仕方がない。中途半端なまま拙速に押し進んでもプラスにならない。エフゲニアは既に多くの大会を経験している。必要なのは時間だ。そしてハイレベルで実施できるよう練習すること。
正直、大会に出るたびに否定的な事ばかり言われ影響を受けるより、半年間、練習だけ行い、夏に2-3アイスショーに出演し、調子を上げて来季、再登場した方が良いと思う。だが、それほど否定的になるのは2年前と比べるからだ。問題は昨季からあった。そもそも比較の仕方がフェアじゃない。
エフゲニアに何を教えたいのか分かった箇所がFSにいくつかあった。ただ曲に合わせるだけでなく、彼女自身が見せ場を作るよう教えている。だが、まだジャンプ一点張りでプログラムに重きを置いていないので非常に(小声で)つまらない。演技は身が入っていないし、楽曲は70%がノイズに聞こえる。
このプロを観た時、デヴィッド・ウィルソンはもっと刺激になる作品を思いつかなかったのかと思った。だがPCSを見ると関係ない。全ての項目で勝っている。「だから良プロだ」とは言わないが。ノーミスと技術力がエフゲニアの自信の源泉だ。自信の喪失があの演技になっているのだと思う。
エフゲニアの場合、調整すべき点が多く時間がかかる。だが、パニックする必要はない。ロシア選手権を目前にみんなパニック状態になっている。エフゲニアは頭の中で多くの声が聞こえているだろう。ブライアンまで少々パニックしているように見える。色々な思いでストレスが溜まっているようだ。ジェイソン(ブラウン)がSPを成功させた時ですら重苦しい雰囲気だった。当然、メドベデワの現状を考えていたのだろう。
ブライアンは、これまでにないほど厳しい批判を受けている。キム・ヨナと師弟関係を解消した時のレベルだ。エフゲニアの移籍に関し、ロシアの報道ではブライアンが悪者になっている。注目される中、エフゲニアの調子を上げなければならないプレッシャーに晒されている。だが彼女の変わりようは大きい。
ラフ(アルトゥニアンコーチ)は「健康状態が良いと技術も良くなる」と言っていた。技術は手足を思い通りに操ることに通じるので、あながち間違いではない。本田真凜は怪我も少し良くなっているのだろう。前大会に比べ、今大会は見違えるようだった。回転にスナップを利かせ、キレがあり、よく練習できていた。2-3か月前より、よく調整できていた。
エフゲニアが移籍時に怪我なく健康体だったなら…。この夏、怪我の治療やアイスショー、五輪直後のメディア出演などで時間を取られていた。練習時間が多く取れていれば、今より進歩していただろう。今は15-20%の進み具合というところ。
オータムクラシックの時より、エフゲニアは大人になったようだ。メンタルだけでなく、振舞いそのものが。少女から大人になり問題を解決しようと苦心している大学生のような段階にある。学期始めに悪かった数学の成績も頑張れば学期末には上がる。今は過渡期だ。過渡期は簡単に通り過ぎるものではない。
エフゲニアがエテリの元に居たら、結果は更に不安定なものになっていたと思う。この結果はブライアンのせいではない。エテリはうまく無傷で逃れたが…。エテリの技術は既に使えなくなっていたので、あのまま続けていてもエフゲニアは勝てなかったと思う。だがエテリのもとで今大会、同じ4位になっていたとしても世間の反応は違っていただろう。エテリのせいではなく、エフゲニアはどうした?バレリーナに負けたトラウマか?と言われただろう。
ブライアンは少なくとも2年かかると言っていた。それなら、その方針を守らなくては。サンドラをSPに参入させたなら、サンドラと練習を続けさせる事だ。そして全ての技を練習し続ける事。時間に余裕がないのは分かるが、スピンの練習ができていない。SPで勝てなかった原因はコンビネーションの失敗ではなく、キャメルスピンとシットスピンのポジションだ。二つとも失敗した。キャメルスピンのポジションを練習するべきだ。曲がっていて美しくなかった。次にスケート靴を変える事。子供用に見える。大人が履くと不釣り合いで滑稽だ。
結局、エフゲニアのモチベーションの問題だと思う。ソチで銅メダルを獲ったカロリーナ(コストナー)は、平昌では技術的に高い競争力はなかった。だが、巧みな技と美しい滑りを誇った。エフゲニアがカロリーナのような競争力は高くなくても美しい芸術家を目指しているのかどうかは分からない。だが、フィギュアスケートを愛しているなら目指すと思う。
だが、もう勝ちっぱなしのシーズンはない。3Aや4Lzを跳ぶ体形変化前の選手らがいるからだ。エフゲニアはピーキングやスケーティング技術、準備の基本などを学ぶ時期を迎えている。羽生にも浮き沈みがある。GPFが大成功でも世選で苦しむ事もあるし、その逆もある。勝っていても、あるレベルに達するとそういうものだ。シーズン中、何度か優勝できても全勝はできない。ミシェル・クワン、タラ(リピンスキー)、キム・ヨナも常勝シーズン後、浮き沈みが見られるようになった。それが現実だ。
フィギュアスケートには長期的視野が欠けているとよく思う。スケ連やファン、その他多くの声が選手に寄せられる。みんな知性はあるが仕切り屋で、思い通りに行かないとパニックする。エフゲニアがブライアン・オーサーのもとへ移籍表明、矯正のため長期戦の見込みと発言。7月に姿を見せ、みんな喜ぶ。テストスケートは上出来。オータムクラシックでミスが出てブレイディ・テネルに負け2位。スケートカナダで3位。みんなパニックし始める。GPS終盤4位。転落だ、移籍だ、とみんな騒ぎ出す。
これまでも言って来たが、こうなることは想定内だ。だが関係者までパニックし始めると、長期戦も負けてしまう。それが問題だ。目の前の利益しか考えられない状態に陥っている。いったん落ち着こう。そしてロシア選手権は出場せず、欧州選手権出場を視野に入れ時間を稼ごう。基本の見直しは、かなり時間がかかる。自分を信じて続ければ、1年後には強くなったエフゲニアが見られるだろう。だが、それまでは苦戦が続く。時間が必要だ。
(軽口で)インフルエンザにかかるとか、渡航書類の不備でカナダから出られないとか何かないだろうか(笑)。ほだされるような状況がいい。怪我はブライアンが責められるのでダメだから、食中毒とか(笑)。
*****
以上です。
FSFさんメドベの訳とてもわかり易くて読みやすかったです!!ありがとうございます!!
ソツコワにそんなエッジ使いの特技があったんですね。長身でスタイル良いのに地味な印象だったんですけどソツコワのこともじっくり見てみます!
メドベの衣装は確かに合ってない。グレイシーゴールドのSPの着ぐるみのような酷い衣装とまでいかないけどメドベを美しく魅せる為に研究されてない
体型は少し変わったけどそれでもまだ細いぞメドベは!!
自分はスケートの技術の細かい事なんてよく分からないので、あんな以前と比べものにならん酷い衣装で出て来られたら本当にオーサー達に真剣に見てもらえてるのか疑問に思う
まあ羽生ハビエルなど沢山の有力選手がいるのでメドベだけが特別じゃないと思うけどオーサー陣営の気合いがルッツの本数は増えても振付けと衣装から本当に見えない
FSF様、いつも的確で詳しい翻訳をありがとうございます。
エテリコーチの見解がとても興味深いです。私は彼女がやっている事は、一個人のコーチと言うよりも、ロシア全体の為に最善を尽くすという考えなのではないかと思います。北米や日本とは違い、ロシアのスポーツは国民の税金によって支えられているので、フィギュアスケートに予算を獲得する為にも、勝ち続けなければならないと言う使命の元に他国からみたら、選手の切捨てに見える様な事でも合理的に考えてやっておられる様に思います。
北米や日本のコーチの様に選手からコーチ料をもらって、生活の糧にしているバックグラウンドがある価値観と同じ土俵で語ることが、そもそもナンセンスなのかなと個人的には思います。
FSF様
メドベ選手部分の翻訳ありがとうございます!
大変なわかりやすく、理解に役立ちます!
FSF様、本当にすごい量の翻訳を、またたく間に完遂していただき、お陰さまで、メドベ選手の事情が手に取るようによく分かりました。
ともかく今は我慢の時!元世界女王のプライドも過去の素晴らしい栄光も全部捨て、自分を信じひたすら前進あるのみですね!本当に辛い困難な時にあるのね!
メドベ選手、今は試合に出ず、体重のコントロールや、ジャンプの改良に集中した方が賢いと思われます。フィギュアは非常に繊細な競技。「勝てない」と自信を無くし焦り、悪循環に陥りがち。それよりも、今は黙々とトレーニングに励む着実にステップアップする時でしょう。
メドベ選手には、本当に健康で強靭で、柔軟な息の長い選手に育って欲しい!今は現実を受け止め、自分を信じて耐える時。頑張れ、メドベ選手!
FSFさま、今回も詳細で分かりやすい、すばらしい翻訳を本当に有り難うございます!!
フィギュアスケートには長期的視野が欠ける、今の状況は想定内なので落ち着こう、とか、なかなか鋭い意見だと思いました。
どんなことでも一朝一夕には行かないし、成果を上げるには下積み的努力と忍耐の時期が必要ですよね。フィギュアスケートも勿論、例外ではないはず。メドは今、少女時代の素晴らしい成功の後、そこで終わりではなく、次のステージに上がるための忍耐の時期にあるのでしょう。
17、8歳で終わってしまうようなスポーツではちょっと淋しい。後輩のロシア選手のため、また世界中の選手のためにも、すぐに答えを出そうとする外野の声(期待と失望)に耐え、新しいコーチ陣を信頼し、次のステージに上がってほしいと心から思います。
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